24年10月の新刊 村山早紀『街角ファンタジア』刊行記念
【漫画】3分でわかる! 紹介漫画 (漫画/マルモトイヅミ)
――『街角ファンタジア』刊行によせて 村山早紀――
今の世の中、ただ生きているだけでも、何かと辛く疲れてしまうようなことが多々あります。
何でこういう世界になっちゃったかなあ、と、ため息をつきたくなる日もあったりして。
それでも私たちは、ここに生まれ合わせた以上、少しでも顔を上げて、明日へ、未来へと生きていかなくてはいけません。時の流れに流されながらも、前を向いて行かなくては。
できれば、手の中に、小さな明かりを灯せるように。世界を救うヒーローにはなれずとも、雨の中、濡れている子どもがあれば、そっと傘を差し掛けてあげられるような、さりげない優しさと強さを持ち合わせていたいと思いながら。
この物語は、同じ道を行く、同じ時代の旅人達に、歩きながら呟く、ちょっとした楽しいお話のような気持ちで書きました。
ひととき、楽しんでいただけましたら。
村山早紀(むらやま・さき)
1963年長崎県生まれ。学生時代から新人賞への投稿を続け、卒業後、デビュー。1991年第15回毎日童話新人賞最優秀賞受賞。刊行された同作『ちいさいえりちゃん』にて、1994年第4 回椋鳩十児童文学賞を受賞。2017年『桜風堂ものがたり』、2018年『百貨の魔法』にて、本屋大賞にノミネート。児童文学「シェーラひめのぼうけん」シリーズなどから、50万部突破「コンビニたそがれ堂」シリーズなど大人向けファンタジーまで、多くの作品を手がける。著者Xアカウント/@nekoko24