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私の○○ベスト3
Vol.77 河邉 徹 私の「二歳までに買ってあげたおすすめのおもちゃ」ベスト3


第3位 マグネットお絵描きボード

第2位 タッチペン付き子ども向け図鑑

第1位 おままごとセット



 子どもに買ってあげるおもちゃは、種類が多すぎて何を選べばいいのか迷ってしまいますよね。
 良かれと思って買っても、子どもが思ったほど興味を示さなかったり、パーツが多く片付けが大変で親の負担になるものもあります。
 そこで今回は、実際に私が二歳の娘に買ってあげたおもちゃの中から、親の負担が少なく、長く遊べているものをベスト3としてご紹介します。
 子どもは褒められることで自己肯定感が高まり、より意欲的になります(大人だってそうですが……)。
 今回紹介するおもちゃは、どれも子どもを褒めるきっかけを作れるものばかりで、それも選んだ理由の一つとなっております。


第3位:マグネットお絵描きボード
 おそらく誰もが子どもの頃に一度は遊んだことがある、磁石の力で絵を描くおもちゃです。ボードの中に細かい鉄粉が入っており、磁石のペンを動かすことで鉄粉が引き寄せられて、線が描ける仕組みになっています。
 このおもちゃの良い点は、紙やインクが不要で、何度でも繰り返し絵を描けること。また、鉛筆やクレヨンと違い、磁石のペンなので手や家具を汚す心配がないのも親にとっては嬉しいポイントです。
 難点としてはすぐに消せるため、子どもが描いた貴重な絵を残せないことでしょうか。しかし今の時代、スマホで写真を撮れば可愛い絵を記録しておくことができます。
 子どもが「描きたい!」と思ったときにすぐ使えるように、いつでも手に取れる場所に置いておくのがおすすめです。


第2位:タッチペン付き子ども向け図鑑
 タッチペンでページに載っているイラストや写真に触れると、その名前を読み上げてくれる図鑑です。あれは一体どんな仕組みなのでしょうね。大人の方が不思議だなと思いながら見ています。
 図鑑なので子どもが一人でタッチして遊ぶこともできますが、親子で一緒に遊ぶことでコミュニケーションのツールとしても活躍します。
「どれが好き?」と尋ねたり、クイズ形式で遊んだりすることで、親子の会話が自然と増えるのが魅力です。さらに英語モードが搭載されている図鑑もありますので、子どもが興味を持てば英語に親しむきっかけにもなります。
 ただ読み上げるだけでなく、成長段階に応じて違う遊び方ができる優れものです。
 うちの子はこれで動物の名前をたくさん覚えました。


第1位:おままごとセット
 うちは女の子ということもあり、おままごとが大好きで毎日遊んでます。
 おままごとセットにはさまざまな種類がありますが、まずはマジックテープでくっついた野菜や果物を包丁で切ることのできる、スタンダードなものはあって間違いないと思います。
 ただし散らばりやすくて片付けが大変なので、100円ショップなどで購入したカゴにまとめて収納すると便利です。
 わが家では娘が二歳になったタイミングで、祖父母にアンパンマンのパン工場のおままごとセットを買ってもらいました。するとすぐにお気に入りになり、おままごとのレベルがぐんと上がったように感じます。
「いらっしゃいませー。どのパンがいいですか?」 と店員に成り切ったり、親が店員役をして交互に遊んだりと、飽きることなく楽しんでいます。
 成長に応じて、おままごとセットを進化させていくとよりリアルになっていきますね。 
 こうして遊びながら、社会的なルールややりとりを学んでいくのだなと実感するおもちゃでした。


 以上、実際に娘と一緒に遊んでみて「買ってよかった!」と思えたおもちゃベスト3をご紹介しました。
 いずれも長く使えていますが、いつかは卒業していくのでしょう。もしかしたら、遊んだことすら本人は忘れる日がくるのかもしれません。
 今しかない思い出を、親は大事に胸にしまっておきたいですね。



かわべ・とおる
1988年兵庫県生まれ。関西学院大学文学部卒。2018年に『夢工場ラムレス』でデビュー。2作目『流星コーリング』が、第10回広島本大賞(小説部門)を受賞。『蛍と月の真ん中で』は、読書感想画中央コンクールの課題作に選出。また、『ヒカリノオト』が、第8回未来屋小説大賞にて第3位を獲得した。その他の著書に『アルヒのシンギュラリティ』『僕らは風に吹かれて』『言葉のいらないラブソング』などがある。