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連載時代小説 奇のくに風土記 紀州藩士の息子・十兵衛は、幼いころからうまく人と言葉を交わすことができず、いつもひとりで過ごしていた。塾で本草学を学ぶうち、いつしか師の小原桃洞のように草木に親しみながら一生を送りたいと願うようになった。ある日、その思いが嵩じて、ひとりお山を目指すこととしたが、そこでは思いもよらぬ出会いが待っていた……。