伊竹市銀座商店街の一角でおでん屋台「かいっちゃん」を営む静香。働いていた東京の大手商社を身体を壊し退職して伊竹にUターン、しばらく母親が切り盛りする実家の「有野練物」の手伝いをしていたが、助成金が出る「伊竹市活き活きプロジェクト」に応募、一年半の準備を経て屋台を開いた。売り上げは上がらず経営は苦しいが、今夜も個性あふれる常連客がやってきて……。あつあつでほふほふのハートウォーミング小説。
*本作は、6話、7話を書下ろしのうえ、11月下旬に単行本として刊行予定です。
著者プロフィール●1966年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、2003年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。